それは、「剣道教育とは」ということです。
「今のように剣道を教えるということだけでは、そんな生易しいことで、
今の日本が救えると思ったら大きな間違いである。自分の弟子を作り、自分の
子や孫を使って国家を支えていくのであるという覚悟が必要である」
(『武道待望論』ある老剣士の遺言ー馬場武雄氏の言葉)
1日目の夕食後、同部屋のY八段が
「あれでは剣道は廃れてしまう。こんなのは『勝浦研修』ではない」
と、我々に話されるのです。
「この勝浦研修では、もちろんプログラムの研修内容も大事なことだけれども、
講師の先生方に稽古をお願いし、お話を伺うのもまた大事な機会。そして、稽古も、お話を伺う機会も、
自分から求めていくものであるはず。なのになんですか!夕食時(多少、初日の夕食は懇親会的な要素もあるのです(mini98注))
若手の誰も自分が稽古をお願いした先生方にお話を伺うために貪欲に行動することをしない。自分と同じ年代の者同士
で仲良く交流するのもいいけれど、この機会を逃してどうするんですか!mini98さん、そう思いませんか!」
初日のベネット氏や、最終日の佐藤教士の講演の内容とも重なりますが、
剣道の指導ということは、その「技術」はもちろん、「剣道文化の継承」という部分が大きい。
Y八段のお言葉はほんとに厳しいものでしたが、
mini98、その精神は必要であると痛感しました。
自分の弟子を作る。
前述の馬場先生の言葉ですが、
これは「自分の思いのままになる仲間を作る」ということではないと思います。
例えば、プレジデント範士のおっしゃることに間違いがあっても、それにただ従う人間が、
プレジデント範士の「弟子」とは思わない。プレジデント範士が間違っておられれば、間違いであると指摘できる。
そういう厳しさを持って、同時に、同じ「志」を持って、師のその方向性を信じて、その教えを実践する。
それが師ー弟子の関係であると思うのです。
その厳しい関係性というか、
そういうもののことをY八段は言っておられたのかなあと。
とっても大事なことと感じました。
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少子化の昨今、剣道文化の継承を主眼に、地域の垣根を超えて、また別け隔てなく剣道体験会のような機会を子どもたちに与えてみるのも良いのではないか、と思いました。